秘境・神の子池は神秘のコバルトブルー
道東・清里町に「神の子池」と呼ばれる池があります。
神の湖・摩周湖の北側の森の中にひっそりと佇んでいる一周220mの小さな池で、一般道に接していないため、未舗装の林道を2kmほど走らなければ行けません。まさに秘境中の秘境。
そんな不便な場所のそんな小さな池なのですが、私は大好きな場所で、もう何回も訪れています。何にそんな魅せられているのか。それは、その水の色です。
湖ではないので、北海道三大秘湖には数えられていませんが、それに匹敵するものがあります。初めてこの池の色を見たときはものすごい衝撃でした。なんという神秘的な色なのでしょう。
神の子池が神の子である理由(わけ)
摩周湖はアイヌ語でカムイ・トー(神の湖)と言われており、真ん中にある小島もカムイッシュ(神老婆)と呼ばれています。神の子池はその神の湖・摩周湖の伏流水から出来ているという言い伝えがあったため「神の子」と名付けられました。
神の子池に流れ込む川はないのですが、なんと毎日12,000トンもの水が湧き出ており、そのため摩周湖の水位が年間通して変化が少ないと思われていました。
しかし、近年の調査で、水質の違いから、神の子池の水は摩周湖のものではなく、摩周湖の外輪山への降水が伏流水となって水源になっていることがわかりました。
神の子池がコバルトブルーである理由(わけ)
それにしても不思議なのはこの水の色です。神の子池の水はものすごい透明度をもっており、水深5mの池の底や倒木がハッキリと見えます。世界2位の透明度を誇る摩周湖と水源が近いので当然と言えば当然ですが。
で、このコバルトブルーの色はそんな透明度と関係があるようで、太陽光の中の青い波長の光だけ水に吸収されずに底の白い火山灰に反射するためと言われていますが定かではありません。(Wikipediaより)
神の水と光とfortiaによる1枚の写真
さて、今回の紹介した写真はすべて2005年6月に私が撮影したものなのですが、珍しくデジタルカメラではなく、フィルムカメラで撮影したものです。しかも、期間限定販売していた「fortia(フォルティア)」という1本1300円もするリバーサルフィルムで撮影しました。このfortiaはもう手に入らないので、二度と撮影出来ない作品と言うことになります。
このフィルムは、ものすごく独特な色を出すフィルムで、現実の物とは思えない写真が出来上がります。カラフルな自然風景を撮すのに最適なフィルムだったんですね。上の写真とほぼ同じ角度で撮影したデジタル一眼レフの写真もありますので、掲載します。
悪くはないですが、上のを見た後だとなんとなく味気ないですよね。
そして、そんな神秘の場所でそんな珍しいフィルムを使ったことで、珍しい1枚が誕生しました。
これです。
別角度から撮影した神の子池です。これを見たとき鳥肌が立ちました。この場所はパワースポットとしても有名ですが、この写真にも何かパワーが宿っているような気がしたんです。
神秘の水と、光の加減と、リバーサルフィルムfortiaが産んだ奇跡の1枚ですね。